08:05 12-11-2025
BYD、2026年に海外で150〜160万台販売へ 欧州・北米・ASEANで新型車と現地生産を強化
中国最大のEVメーカー、比亜迪(BYD)が海外展開を一段と加速させる構えだ。SPEEDME.RUが引用したシティのアナリストによれば、同社は2026年に中国以外で150万〜160万台の販売を目指し、これは2025年見通しのほぼ倍に当たるという。
シティのレポートでは、販売は欧州、北米、ASEAN諸国に広く振り分けられ、各地域が輸出全体のおよそ3分の1ずつを担う見込みとしている。伸びをけん引するのは新型車の投入と海外での生産能力拡充。この配分からは、特定市場に偏らない攻め方が見て取れる。
BYDは中国国内で既に8つのギガファクトリーを稼働させ、海外の足場づくりも活発だ。ハンガリーとブラジルに工場を構え、欧州3拠点目の候補地としてスペインが挙がっている。
国内では吉利や零跑といった競合が勢いを増すなか、BYDは輸出で中国市場の需要鈍化を補う方針だ。2025年には海外市場が販売の約2割を占め、1年前の倍に到達。流れを見る限り、成長を支える主軸は輸出へと移りつつある。
シティはまた、2026年の設備投資が抑制されると見ており、車両と電池の生産能力が需要増をすでにカバーしていると指摘する。生産の土台を整えたうえで販売攻勢に軸足を移す構図が見えてくる。要するに、BYDはグローバル展開を一段と強め、世界の主要EV市場での足場を固めにかかっている。