15:08 17-11-2025

Mevcoが破産、リビアンR1T改造で狙った鉱業向けEV事業が頓挫

オーストラリアのスタートアップ、Mevco(Mining Electric Vehicle Company)が破産を発表した。同社は改造したリビアンR1Tのピックアップを国内の鉱業向けに供給する計画だったが、現在は数百万ドル規模の負債を抱えている。

2022年にパースで設立されたMevcoは、当初はトヨタの人気モデルをベースにした電動車で事業計画を描いていた。その後、経営陣は方針転換し、米国ブランドのリビアン製車両の改造に一本化。思い切った単純化は狙いが明確になる半面、代替策の余地をほとんど残さなかった。一本足打法のパートナー戦略は理屈としては分かりやすいが、立ち上がり期の市場ではリスクが膨らみやすい。

昨年初めには、同社はリビアンと合意に達し、R1Tをオーストラリアおよび北米の鉱山現場向けに適合させる構想を進めていた。しかし負債が積み上がり、9月10日には支払い不能と判断された。重工業のフリート顧客にとって、この出来事は、芽吹いたばかりのEVニッチではハードウェアと同じくらい戦略の重みが結果を左右するという現実を改めて浮き彫りにしている。